2021/01/24 07:11
私が小学4年生の頃の話です。
当時の僕は人見知りで臆病で、積極的に話しかけたりするのが
出来ない性格でした。
休み時間、みんなは外に出て遊んでいても、僕は教室の椅子に
ずっと座っていました。
しかし、一人でいるのが好きな訳ではないので、凄く寂しい思いを
していました。
ある日、休み時間いつも通り席に座ってると、隣の席の女子に
「何で男子のみんなと遊びに行かないの」
と言われました。
その時は、つい強がって
「外で遊びたい気分じゃないから」と言いました。
暫くしてその子に、
「じゃあ、私と中で遊ぼう」と言われ、けん玉をしたりお手玉を
したり、だんだん楽しくなりしまいにキャッチボールもしました。
翌日も、その翌日も、その子と遊んでいたら、だんだんと遊ぶ人が
増えて行き、僕はクラスの男子とも外に出て遊ぶようになりました。

ある日のホームルームの時間、担任の先生から、その子が転校する
ことを伝えられました。
僕は、親友だと思っていたその子に大事なことを伝えてもらえなかった
事に腹を立てていました。
掃除の時間になり、その子の机を運んでいたら、引き出しからお手玉が
落ちました。
その瞬間、僕はあの日、その子と遊んだことが今までで一番楽しかった事を
思い出しました。
帰りの会が終わり、僕はその人に
「本当にありがとう、友達になってくれて」
と言いました。
そしたらその人にこう言われました。
「君のおかげで私も楽しかった。私のこと忘れないでね」

あれから60年、私は今年で70歳になりますが、
あの人の事は今も忘れていません。

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Author:エリアンダー
世界のジョークとちょっといい話

Oh Lord, give me patience, and GIVE IT TO ME NOW!

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