2019/02/09 07:11
1972年にジョー・ミラーはタルサ大学卒業旅行にケニヤを訪れた。
ブッシュが茂る中を歩いていると、突如大きなオスのゾウが
片足を挙げて立っているところに出くわした。
ゾウは苦しんでいるように見えた。
注意深くゾウに近づき膝まずいてゾウの足を調べた。
ゾウの足には大きな木の杭が刺さっていた。
ジョーはできるだけやさしく注意しながらナイフで木の杭を取り出した。
ゾウは恐る恐る足を下した。
ゾウはジョーをしばらく見つめ、ジョーの顔に緊張が走った。
ジョーは踏み殺されるかもしれないと思い凍り付いた。
ゾウはジョーの体に鼻を巻き付けてから静かに離すと「ウオーン」
と大きく鳴いて去っていった。
ジョーはその日の出来事をいつまでも忘れることはなかった。
30年後ジョーは家族とタルサ動物園を訪れた。
ゾウ舎に近づくと、一頭のオスゾウがジョーたちの近くにやってきた。
ゾウはジョーを見つめ前足を高く上げて下す行動を数回繰り返し、
「ウオーン」と高らかに鳴いた。
1972年の思い出が蘇り、あのゾウに今、会えたのだと心が震えた。
ジョーは矢も楯もたまらず、塀を乗り越えゾウ舎に入った。
まっすぐにオスゾウに近づきゾウを驚異の目で見つめた。
ゾウはまた「ウオーン」と鳴いて鼻を彼の体に巻き付けゾウ舎の
塀に叩きつけた。

たぶん違うゾウだったのだろう。

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