2009/07/19 08:50
この肖像画はフィレンツェ、ウフィッツィ美術館にある「エレオノーラ・ディ・トレドと
その息子」で、ブロンツィーノによって描かれました。エレオノーラ(1522-1562)は、
スペインの大貴族でナポリ副王でもあるドン・ペドロ・デ・トレドの次女で、16歳の
ときフィレンチェの君主、メディチのコジモ一世と結婚しました。スペイン風の作法や
ファッションを宮廷に持ちこみ、当時の宮廷のファッションリーダー的存在だった
ようです。エレオノーラはこんなアラベスク風の衣裳がとりわけ気に入って、画家の
ブロンツィーノに、文様の美しさを最大限に再現するよう細かく注文したらしいです。
エレオノーラは晩年はコジモの浮気、子どもとの死別、自身の精神病(欝病や統合
失調症ともいわれている)に苦しみ、40歳前に夭折しています。19世紀から20世紀に
かけて、エレオノーラの墓は調査のため何度か発掘されました。防腐処置を施された
遺体はこの肖像画の衣装を身につけていました。肖像画に見られる真珠のネックレスは
身につけておらず、その後マリー・アントワネットを含む不幸な人生を辿った女性たちが
身につけて、呪われたネックレスと噂されました。


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6 Comments

  • あっち 

  • この絵は見られなかったです。
    団体旅行で行ったらウフィッツィ美術館にわずか一時間でした。
    その後おみやげ物やに一時間でした。
    苦情続出にイタリア人と結婚して長くフィレンツェに住んでいるという女性ガイド
    「もっと見たかったら個人旅行で来なさいよ」
    中身はイタリア人になってるよね、なんてこそこそ日本人が言いました。
  • 2009/07/19 11:12 | URL   [ 編集 ]
  • 鷹の爪痕 

  • マリー・アントワネットというと「ダイヤの首飾り」事件が有名ですが、真珠もあったのですね(;・∀・)
  • 2009/07/19 12:21 | URL 
  • エリアンダー 

  • > この絵は見られなかったです。
    > 団体旅行で行ったらウフィッツィ美術館にわずか一時間でした。
    > その後おみやげ物やに一時間でした。
    > 苦情続出にイタリア人と結婚して長くフィレンツェに住んでいるという女性ガイド
    > 「もっと見たかったら個人旅行で来なさいよ」

    それは残念でした。
    高解像度の画はここにあります。
    http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/9/98/Angelo_Bronzino_038.jpg
  • 2009/07/19 22:07 | URL 
  • エリアンダー 

  • > マリー・アントワネットというと「ダイヤの首飾り」事件が有名ですが、真珠もあったのですね(;・∀・)

    ええ、違う首飾りですね。
    この服装はエレオノーラが一番気にいっていた服装だったんですね。
    確かに豪華で趣味がいいです。
  • 2009/07/19 22:11 | URL 
  • あっち 

  • 高解像度だと豪華さがよくわかります。
    ベルトの飾りや布地の風合いや豪華ですね
    きっと重かったでしょうね。
    手も美しいこと。
    貴婦人の手!
  • 2009/07/20 11:16 | URL   [ 編集 ]
  • エリアンダー 

  • > 高解像度だと豪華さがよくわかります。
    > ベルトの飾りや布地の風合いや豪華ですね
    > きっと重かったでしょうね。
    > 手も美しいこと。
    > 貴婦人の手!

    スペイン風+アラベスクというファッションでしょうか。

    私もこの手をしなやかで美しいと思いました。
  • 2009/07/20 20:30 | URL 

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