2017/03/25 07:11
マイクは仕事の流れの中でこの日最後の電話をした。
マイクが何か言う前に電話の向こうで男性が「間違い電話だよ」と叫んで、
電話を切ってしまった。
マイクは注意深くダイアルし、もう一度電話をかけた。また男性が電話をとり、
「間違いだよ」と叫んで電話を切った。興味にかられてマイクは3度目の電話をかけた。
男性がひとことも言わないうちに尋ねた。
「これが間違い電話だってどうして分かるんですか?」
「なぜかって、私には電話してくるような人はいないから」
「でも私が電話したじゃないですか」と
マイクは笑いながら言った。ふたりは10分間話した。
男の名はアーサーだった。88歳で身寄りもなく一人で暮らしていた。
すでに両親を失ったマイクにはアーサーと話すのは父親と話すような気分だった。
数日後マイクはまた電話をかけた。また「間違い電話!」という声が聞こえた。
マイクはあらたまった声で言った。

「間違いじゃないです。あなたと話したかったのです」

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