2012/12/23 07:11
ビルは家でひどい二日酔いで目覚めた。
昨晩は会社のクリスマス・パーティでドンチャン騒ぎをやり、その後友人と
街に出て飲みすぎたようで、記憶もぼんやりとしている。目をやっとあけると、
サイドテーブルに水とアスピリンがおいてあった。ベッドの横には彼の服が
きちんとアイロンがけされていた。部屋を見回すとチリひとつなく、
きれいだった。彼はアスピリンを飲んで、テーブルの上のメモに気がついた。
「あなた、朝食はストーブの上よ。ちょっと買い物に出かけてくるわ。愛してるわ」
彼が台所にいくと、ほかほかの朝食と新聞がおいてあった。息子がテーブルで
食べていたので尋ねてみた。「昨晩、何があった?」
息子は答えた。「ママは遅くまでパパの帰りを待っていたんだ。パパは
午前3時ごろ帰ってきた。へべれけに酔っ払ってて、家具におしっこをして、
廊下でもどしてたよ」
ビルは不思議に思って尋ねた。「そうか、ママを怒らせることばかりしたんだ。
でもなぜ、すべてがきちんときれいになっていて、パパにはちゃんと朝食があって、
『愛してる』なんてメモがあるんだろう?」
息子は答えた。
「ママがパパを寝室にひきずっていき、ズボンを脱がせようとしたときパパは
言ったんだ。
『おいネエちゃん! ボクに構わないで。ボク結婚してるんだ』って」

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