2012/10/28 07:12
鶴我裕子さんというヴァイオリニストがいる。
クラシック関係の読書をしていると、ときどきこの鶴我さんの文章に行き当たる。
諧謔にあふれた名文で異彩を放っている。現在は「音楽現代」に連載執筆中。
連載タイトルは「独身の午後への前奏曲」(笑)
 
たとえば音楽書「200CDヴァイオリン」のなかの一節、
「オーケストラのチューニングで、オーボエがまずA(ラ)の音を出すのは、
エライからではなくて、融通がきかないからである。だから、弦楽四重奏の調弦でも、
ガンコなチェロに合わせることが多い。
ピアノと共演するなら、ピアノに合わせるしかない。狂っていても、である。
狂った音のユニゾンのほうが、狂った音と正しい音が重なって聴こえるより、
まだしも耐え易いからだ。
ところで、ベルリン・フィルの定期では、そのオーボエのAの音があまりに
美しいので、客席から拍手が起こることもあるという。まことに、うっとり
するようなお話ではありませんか」

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