2012/10/07 07:11
うちのフォックス・テリア、デーゴンは15歳近くまで生きていたが、
最後の6ヶ月というものは、2階に行くのが大変な難事であった。
ほとんど1段ごとに立止まっては、息をつがなければならなかったのである。
しかしある暑い夏の夜、真夜中を少しすぎたころ、デーゴンが以前のように
元気よく2階にあがって来たことがあった。そして私のベッドのわきに
やって来たので、私は頭をちょっとなでてやった。するとデーゴンは、
夫のベッドに行って同じようにしてもらった。それから息子の部屋へと
ぱたぱたと走って行ったのである。なんとなく様子がおかしいので、
あとについて行くと、デーゴンは眠っている息子のほおにそっとふれてから、
階段を小走りにかけ降りて行った。なんだか心配になった私は、もう一度
様子を見に行った。デーゴンはいつものように、階段の上がり口に寝ていた。
しかしそっと近づいた私は、彼が死んでいることに気づいた。デーゴンは
さようならを言いに2階に来たのであった。

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