2012/01/22 07:11
ある若者がアーカンソー大学のジャーナリズムの学位をとって卒業した。
雇われた新聞社での初仕事は「人の興味深い話」を書くことだった。
彼は田舎へ取材の旅にでた。
丘の途中に古い農家をみつけ、農夫に自己紹介をし、訪問の目的を告げた。
若者は尋ねた。
「この辺で、何か、あなたを幸せにした、面白い話はなかったですか?」
農夫はちょっと考えてから言った。
「いつか、隣の羊が道に迷ってな。みんなで探して、それで見つけたんだ。
みんなで手込めにして、連れ帰ったよ」
「そんなこと、とてもじゃないけど書けないですよ」
若者は尋ねた。「他にないですか、みんなを幸せにした面白い話は?」
しばらく考えて農夫が言った。
「あるとき、隣のかわいい娘が道に迷ったんだ。それでみんなで探して、
見つけたんだ。やはり、みんなで娘を手込めにして、連れ帰ったよ」
若者がまた言った。
「それも書けやしないですよ。それでは、あなたを悲しませた話はなかったですか?」
老農夫は頭を垂れ、恥ずかしそうに、おどおどして若者に言った。

「ワシも一度、道に迷った」



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