2023/04/17 07:11
10日ほど前に、この小説のドラマ化の再放映があって、小説も再読してみました。
葛飾北斎の娘、応為。平凡な絵描きの夫から逃げ、北斎のもとに出戻った応為は
北斎のかなりの作品部分を代筆したとされる。北斎を助けながら自身も「三曲合奏図」、
吉原格子先之図」、「夜桜美人図」などの傑作を描き上げている。
北斎の心情や応為の儚い恋を絡めた江戸の風情がよく描写され好きな小説です。
そして、そしてこの小説の葉室麟の解説がまたドキッとするほどいいのです。

「・・・お栄(応為)も己の道をひた走り、やがて「吉原格子先之図」を描いた。
夜の吉原、灯りの光が格子戸を漏れて、往来の影と交差する。人生の闇は深く、
それでもひとの営みのけなげさは美しい。お栄のたどりついた世界を垣間見れば、
読者もまた、くらっとするに違いない。
作者の朝井まかてさんとは二度ほど、会食したことがある。本作を読みながら、
まかてさんの地声を聞く気がした。お栄の賢明さ、歯切れのいい爽快さは、まかてさんのものだ。
ところで言い忘れたことがひとつだけある。

傑作です」

*2年ほど前に、このドラマを観られたブログ友のバーソさんが
応為とレンブラントについて興味深い考察をしています。ぜひご一読を。
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